ただ、毎日を
あの数年間、タケオのことは何も知らない
何があったのか聞くのも嫌だった
探さなかった負い目
実際にはタケオがいなくなってホッとしていた自分
それが、そんなことをしていたなんて・・・・
自分が一番わかっていたはずだ
受験、勉強、そこにどれだけのお金がかかるか
わかっていたはずなのに・・・
中学を出ただけで、この社会の中に入り込んで
結果、家に帰ってきたときに
有名私立大に合格しているなんて
普通に考えればすぐにわかることだったのかもしれない
夫はわかっていたのだろう
「このこと、ネットってやつでばらそうか?
その創業者の女はどうせそっち方面の出らしいから
怖くもなんともないだろうけど
あんたの息子、いや、嫁もやばいんじゃない?
特に嫁は今もファンがいて伝説みたいになってるらしいから
今、正体をばらしたら
きっと、すごいことになるよ」
この爺さんは孫からいろんなことをレクチャアされたらしい
いや、孫が黒幕でこいつが手先なのだろう