小さな願い

「理子ちゃんのお姉さん、その写真を
ネタに私をゆすりに来たのよ
笑っちゃうわ
ショウの父親は対外的には
売れない小説家で、学生のまま
病気で死んだ事になっているけど
この男なんじゃないかって！
この男は風俗界では伝説の男で
メフィストと呼ばれていた男
その男と高校時代にこんな写真を
撮ってたなんて、怪し過ぎる
この写真の男は今のショウにそっくりだ
このことをショウに話してもいいか？
嫌なら金を出せ！
だって、笑っちゃうわ！
だって、ショウは全部知って
いるんですもの」

ミキはそのゆすりの話しなんか
どうでも良かった

「まあ、なんて正二さんにそっくりなの」