みぃの誤算

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速水にはこの子のようになってほしかった気がする
高校の頃ならば、成績は中くらい
きゃぁきゃぁとふざけあえる友人がたくさんいて
洋服もそこそこでいいから、親子二人で買い物に行き
好きな男の子の話でも聞いて、二人で笑いあう
そんな娘を理想としていた自分がいた
もちろん、そうならなかったと言って何とも思わなかった
速水が幸せならばそれでいいと思うだけだ
ただ、理子を見る目はみぃとは違う

しばらく、理子はみぃに色々質問していたのだが
みぃがあまり乗り気ではないので
理子は場をおしゃべりで盛り上げるのは
自分の役目だとばかりに
気を使って

「伯母さまは、お好きなものは何かしら?」

そんな風に言われて心の中では
マニュアル通りの格好でマニュアル通りの話
ちゃんと常識もわかっている
ミキは好意的に答えることにした