みぃの誤算
速水は笑いながら
「そんな話をしたら、きっと、気が狂うと思うわ
星人がもう少し大人になって
本当のことを知ったら、まったくお義母さんと同じような
ショックを受けそうだし」
ショウは不思議そうに
「そうなのかな?
僕は自分のお父さんのことはよく知っているけれど
そんな気持ちにはならなかったよ
まるで素晴らしい小説の主人公のようなお父さんに
感動したんだよ
誇らしくもあるしね」
速水は驚いた
そして、その昔みぃが好きだった正二って人は
素晴らしい人だったんだろうと嬉しくなった
みぃは嬉しそうに
「たぶん、環境よ
彼はすべてに間違っていない教育を受けているから」
速水は首を振った
環境ではどうにもならないことがある