タケオの小さな願い

親になったらわかる！

母親から何度もそう言われて

素直にそうなんだと頑張って来たが

親になってわかったことは

今までの親のやっていたことの全否定だ

母は常に幼稚園でも小学校でも

二人の息子が賢いことが自慢で

そのためにひたすら時計のように勉強させられた

さすがに小学校受験や中学受験は、家の経済的な理由でやらなかったが

公立で一番はいつも母の願いだった

そして、その時の母の言い草が

『自分のためでしょう！あなたのためよ！』

本当にタケオのためだったろうか

母親の見栄のためじゃなかったのか

そう思うと、心から子供のためを思うって言うのは

難しいものだ

しかし、たった一つの命を親の見栄のために使うわけにはいかない