タケオの小さな願い

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タケオは高校受験に失敗して家を飛び出した
あの時、自分が親だったらどうしただろう
母の口癖に

『親になったらわかる』

って言うのがあって、それが心に沁みついている
そして、これまで、自分の家族は間違いない
その家族のきっちりとした結束を乱し
父や母の顔をつぶした自分が一番悪いと思っていた

しかし、親になってみてわかったこと
もし、星人がそんなことになったとき
もちろん、学校にやらないし、受験戦争にも巻き込ませない
そう決心しているのだが
自分があの時の親だったら・・・・

母はただただ泣くばかり
『どうして!』と叫んで泣くばかり
父は何も言わずに仕事に没頭していた
兄は少し笑いながら
『俺にはやっぱり勝てないだろう?』
母の自分の感情に任せた涙
仕事が忙しかろうが父として
もっと何かすることもあっただろうと思う
兄ならば、そんなこと言うのは言語道断

あの時のタケオはただただ、自分が悪かった
勉強が足りなかった
そう真剣に反省したのだが
それって、普通のことだろうか