不思議なことを数えれば

「タケオ君は、そうすることに納得してるの？」

「さぁ、タケオさんはそんなこと、どうでもいいんじゃないかしら」

確かに、タケオは速水がそんなことを言っていたような気もしたが

どうでもよかった

もちろん、自分の子供のことだ

タケオは速水と自分の子供ができることを

心から喜んでいた

そして、この子のおかげで、今の生活が手に入ったとも感謝していた

ミキは速水の子育ての話を、タケオにも納得してもらっておくべきだと

速水に話すと、速水は頷いた

速水はいまだにタケオに恋をしていて

結婚しても話しかけることで、心が浮き立つのだ

「ねぇ、お父さんとお母さんにはもう、話したんだけど

この赤ちゃん、集団生活に入れないで育てようと思ってるんだけど

どう、思う？」