不思議なことを数えれば

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速水の結婚式をすべて仕切って
イタリアでド派手に開いてくれたのは
みぃだった
みぃもこれからの速水のことは心配していたのだ
そして、自分の財産の半分は速水のおかげで作られたものだ

どれだけ喜んでも喜び足りない感じだった
タケオのことはもちろん知っている
ミキの横に立って、美しい花嫁衣裳の速水と
タケオの白いタキシード姿を見ながら

「お姉さん、よかったね~
私も安心した~」

ミキはみぃのその言葉がものすごく意外だった
みぃの人生はミキよりも母に左右され
小中の義務教育なんかまったく行ってはいない
母に連れていかれた時から
ほとんど風俗の世界の価値観で育っている
まともな常識なんかまったく心の中にないと思っていた
速水を16で預けた時から、そこは覚悟していたのだ