不思議なことを数えれば
「一度、その彼に話はしてみれば?」
ミキがそう優しく言ってくれるのに
速水は首を振った
「そんなこと話せる相手じゃないの」
速水はどう考えてもタケオには話せないと思った
自分はお客だ
タケオだってそんなに割り切れない相手ではあろうが
子供なんか思ってもいないに違いない
プロのタケオのことなのだ
まぁ、猿も木から落ちたってことか・・・・
でも、速水はなんだか、やることが出来た気がして
嬉しかった
沢村はミキよりも喜んだ
「ひぇ~俺がお爺さんってやつ?
孫って嬉しいなぁ
なんて幸せなんだ、速水ありがとう」
沢村も結婚とか相手が誰とかまったく聞かなかった