速水の毎日

イメージ 1

あ、戻った!
速水はタケオが夜の繁華街で暮らしていた
魅力的でそれでいて普通の青年の空気を持った男に戻った
そう思いながら、その手を見ていた
細い白い手、ここ二年くらいその手は鉛筆を握り
そして思っていた通りの理想の自分になった彼
それでは満足できないと気が付いた彼は
速水が好きな彼だと思っていた人間よりも
もっと、魅力を増して帰って来た
その細い手で体を撫でられることを思うと
いくら払ってもいい
久しぶりに速水は男を求める体になっていた

家に帰って来た速水の様子の違いにミキは驚いた
いったい誰に会ったのだろう
前のあの男の子だろうか
それでも、ミキは速水の恋がうまくいってほしいと思う
今のままだと、速水が毎日生活している平穏が
可愛そうだと思っていたのだ