速水の悩み
もちろん、バッグまでそろえ、靴はスポーツシューズ
「ふ~ん、こんな感じか!
あざっす!」
タケオはそのまま帰っていく
お金を払って、速水は凄く楽しかった自分に驚きだ
あの服を着て沙羅のところに行くであろうタケオに対して
嫉妬を覚えなかった
二人で過ごした、この数時間の楽しさのほうが心に広がっている
タケオはコンビニにその格好で入っていくと
バイト終わるまで待っていると沙羅に告げる
多分、普通の学生ならば、もう少し躊躇したり
恥ずかしがったりするだろうけれど
こんなことはタケオには手慣れたものだ
家に帰って来た速水に沢村は驚く
てっきり、今日は泊りだろうと思っていたからだ
「ただいまぁ!」
それにしては楽しそうだ
ミキがそんな夫の気持ちに気が付いて
小声で
「だって、片思いなんだし
タケオって男の子は速水の本当の姿は知っているんだから
付き合ってるわけじゃないでしょう?」