手に入れた物

平和な毎日
まるで猫のような日々
戦うことも、いやな思いをすることもない
長かった
中学の頃、母を憎み
やっと家に帰って、まともな生活を始めよう
そう思ったときにみぃを連れて行ってしまった母
自分の時よりも怒りにまみれて
本当に殺してやりたいほど憎んだ
それも、もう、昔のことで
その母を最期まで立派な老人ホームに入れて
爺さんたちのおもちゃになっても
本人はうれしくて仕方ない婆さんになり
ちゃんと、往生した母の人生を看取ったみぃ
みぃはまるでミキとは違う目で母を見ていた
ミキにはまったくその気持ちはわからなかったが
それはそれでいい

そんなミキのもとに美しい女が訪ねてきた
そして、その女は母にお礼が言いたいと言う