そして恋人へ

康太は首を激しく振った
まるでロリコンじゃないか
だめだ、冷静に彼女にとって一番いい未来を
一緒に探してあげなければ

「戸田さん?どうかした?」

「あ、いや、じゃあ、今度の日曜にでも事務所においで
都内の高校の資料を用意しておくよ
君も自分で行きたい候補を探してきて」

そう言って立ち上がる

「気を付けて帰るんだよ
また、日曜日にね」

「は~い」

優未には戸田の兄のような保護者のような
そんな態度の裏に
なんだかうれしくなるような瞳の温かさがあることを
うっすらと感じていた