街の灯り

写真をスマホで撮らせてもらって
大叔父の孫とひ孫だというだけで
嬉しそうに食事にまで誘ってくれる
優しい院長に言われるままに一緒に食事をした
その席でショウが自分の子供の時の写真を
スマホに出すと

「これ、スイスの学校時代の僕です
ひいじいちゃんにそっくりでしょう?」

院長はそれを見て驚くとともに
その写真は本当にそっくりだった
スイスのショウの学校の話を聞き

「大叔父さんはこの家を出てからは
事業を起こすか何かしたのでしょうか?」

ミキは今では誰が見ても東大教授夫人だし
ショウは数か国語喋れて海外でも有名な学校を出ている
普通に考えたら、だれしもそう思うのだろう
何とかごまかして帰り道
ミキは嬉しさに酔いながら

「ねぇ、ショウ君、小さなころの写真見せて」

「え?ああ、はいこれですね」

その写真はどう見ても爺さんの子供の頃にそっくりだった