街の灯り

戸籍は調べたから、名前はわかっていた
離婚した形跡はなく
おじいさんが50くらいの時に亡くなっていた

酒屋に行くとおばあさんが

「まぁ、まぁ、ミキちゃん
立派になって、あんたは苦労したんだもの
幸せにならないとね
そっちの若い子は息子かい?」

「ううん、みぃの子供なのよ」

もう、相当な歳のはずなのにおばあさんはしっかりしていて
何でも覚えていた

「まぁ、あの小さいままいなくなったみぃちゃんの?
あんたんとこのお母さん、みぃちゃんは連れて行きたかったんだろうね」

ショウは嬉しそうにみぃの話を聞いている

「それで、何かい?
おばあさんのこと?ふみえさんのことかい?」