みぃの言葉に二人とも納得した
常識が速水を縛ることは
よくわかっていた

「お願いするよ
僕たちはさみしいけれど
速水が幸せなら、そっちが正解だ
ただ、僕たちの名前が出たほうが
速水の幸せなるのならば
なんの躊躇もなく公表していいからね」

東大の教授であり、それなりの名誉も
地位もある沢村がそう言うのだから
みぃは速水に対する二人の愛をしっかり
感じていた

「ええ、できたら普通の恋愛をして
普通の結婚をして....
なんて考えていた、私が馬鹿だったわ
それにそんな風に育ててしまったし
そんなことは全て忘れて
好きな道を歩いてって言ってね
私の過去も何もかも速水のためならば
全てぶちまけたっていいから」

みぃはミキを見て手を握った
ミキは自分とは違う
どんなに、そんな普通の幸せを願っていただろう、でも、それはあの、速水を見ていると
多分、無理なことだ