人の幸せとはこんなものか
そう考えると
死んだ祖父、父、母を思う

祖父は風俗の周りをうろつく爺さんで
女の子を世話したり、娘を売ったお金で
毎日へらへら暮らしていたが
あれはあれで、幸せだったのだろう

父は愚直に母を愛し、母のどんな裏切りも許した
ただ、戸籍上、自分の妻でいてくれて
男から男を渡り歩く合間に
自分のところに帰ってきてくれる
それが幸せだったのだろう

母は目の前の気に入った男に抱かれることだけが
生きていることの毎日で
その繰り返しでよかったのだ
遊ばれようが、捨てられようが、たかられようが
ただ、その繰り返しが幸せだったのだ

最後はみぃがすべてを引き受けてくれた
ありがたいことだ
みぃに関しては、ほんの小さなころに
自分はほとんど見放したも同然なのに