....の無い

「お姉ちゃん、私ね正司兄さんとずっと一緒にいたでしょう?
正司兄さんが私にいろんなことを教えてくれたのも
私に全部の財産を残してくれたのも
お姉ちゃんのおかげだと思ってるの
あれから、正司兄さんは、ずっと、陰ながら
お姉ちゃんの様子を遠くから見ていたのよ
お姉ちゃんに惚れてたんだと思うよ
「そんなに好きなら、言っちゃえばいいのに」
そう言ったら

『あいつが理想とする世界に僕は住んでいないからね
俺にどんなにお金があっても、どんな仕事にまい進しても
ミキさんを幸せにはできないから』

って言うのよ
私が今までお姉ちゃんがしてきたこと
全部背負うから、お姉ちゃんは幸せになって」