そんな気持ちを抑えて
なんとか笑顔で
「今夜はカレーにしたんだけど
いいかしら?」
そう言ってカレーを出す
すると、
「今日の彼って結構イケメンだし
年聞いたら、十も年下だったのよ
でもお金かかりそうな匂い」
黙って話を聞きながら
母のその嗅覚は間違いないだろう
若い頃ならそんな男は
相当惚れ込まない限り
踏み込まない判断はできただろうに
「それで、あんたも私がここにいたんじゃ
彼氏とも会えないだろう?」
「そんな人いないから安心して」
「何、バカ言ってるのよ!
その年で男いないはず無いでしょう
それよりも相談なんだけど」