2016-08-18 ......の無い 日記 #その他文学 端正な顔 色白で屈託が無さそうな瞳 なんて私好みなんだろう ミキはそう、思いながらも 同じステージの人間ではないことは 自覚していた 多分、生まれからして違う いや、前世から違うのだ 案の定、その美しい冴え冴えとした顔に 嫌悪感が走った ミキはしまった!と思う思いと やっぱりという思いと 早めに断ち切らなければ相手なのは やはり間違いではなかった 「あ、私、この後、用事があるから」 相手が職業に対する貴賎だとか 人間として立派に対応しよう なんて思わなくていいように 千円置いて立ち上がった そのまま立ち去る 彼もまた追いかけようとはしなかった