刷り込み

目の前の青年は私よりも

15は年下だ


彼はその細い背の高い体を

持て余すようにカフェの椅子に座り

無邪気に笑いながら

友達と大阪に遊びに行った時の

話をしている



完璧な東京のおしゃれな若者だ

でも実はその落ち着かない足元は

ドクターマーチンではあっても

少し、田舎の匂いがする


私はこの手の相手は二人目で

慣れたものだ

キャバレーの黒服

その仕事が何年経っても板についていない

そんな純朴さが垣間見える