発達障害の母

都内から電車で国立までつくと

そこからバスで30分

周りは農家ばかり

バス停から歩いてまた、30分

小さな古い家、その周りは畑だらけ

そこにいかにも畑をやっているという風情の

細いおじさんが家の外で鍬を洗っていた

この人だろう

名刺を見てみると

肩書は何もないまま、ただ、修と書いてある

しかし、野菜のイラストが描いてあって

優しい感じだ

歩いてきた僕に気が付くと、少し困ったように頭を下げた

野菜を目当てに都内の多くのシェフが訪ねてくる

もっと、大掛かりに作ってくれないかという

依頼も多いと光代さんが話していた

人見知りでもあるから、優しく話しかけてとも言われた