発達障害の母
それから友くんは
私が行くくらいの時間を
見計らってコーヒーを飲んで待っている
ちょうど、その時間が農作業の
休み時間でもあるらしい
「ねぇ、あの星田のみっちゃん
あの人死んだんだって?」
すると、昨日の村の女たらしだった
彼の話とは全く別人のように
「ああ、そのことか.....」
そう言ってしばらく黙った
「ここに帰ってきて、雅ちゃんに
一番に会ったのよ
そしてら、そんな話を聞いたから」
「雅ちゃんか、そう言えば
夜になるとここで飲んだくれているんだって
マスター?」
友くんがマスターに話を振る
「ええ、まぁ
最近は妹さんが迎えにくれば
大人しく帰りますけどね」
「ああ、慰謝料をもらうためとか
噂になってるよ
雅ちゃんに裁判にかける勇気はないだろうし
あそこの婆さんが一円でもだすもんか」