しかし、母は来なかった 耳を澄ましていると 父親が帰ってきたようだった そして、台所のほうでバタバタする音 父親のうめき声 ベッドに入ってから、出ていくのはおしっこの時だけ 母親にそう言われていたが 五歳ながら何事が起きたのかと 静かに起きて、台…

出資すらしてもらっていない 満里奈が祖父母から受け継いだものだった 気にはなったが明美にどこでどんな風にと聞くことはできなかった その様子を見ていた美也はなんとなく 満里奈の気持ちがわかった 家に帰ると大輔に 「スミカちゃん、今どんな人と付き合…