発達障害の母
久しぶりに友くんがコーヒーを飲みに来ていた
手広く農業をやっている彼は忙しい時期は
コーヒーを飲みに来ることすらできないくらいに
大変らしい
「久しぶり!忙しそうね」
「いや、人手がないからね
長いこと手伝ってくれていた人たちは
いいかげん年取ってきたから
力仕事はもちろん草むしりすら大変だし
若い奴は肉体労働はしないからね
まぁ、絶対数も少ないけど
家族で目一杯やるしかないから
息子の嫁とかがかわいそうだよ」
「そう、でも、お舅さんが優しいから
うまくいってるんじゃないの?」
友くんは嬉しそうに
「まぁな!しかし、孫がなかなかできないから
母ちゃんが気をもんでさ
梅雨が来て、ちょっと、暇になったら
ハワイにでも若い者二人で行かせよう
なんて言い出して、そのための貯金だとか言って
俺の小遣いへらしやがった」
そんなことを嬉しそうに話す友くんは平和だ