発達障害の母

高度成長時代の理想的な家庭

年寄りのいない核家族

夫婦二人に子供男女二人

田舎の小さな村で世の中とつながっているのは

テレビだけだったから

そんな家族を演じたい母の気持ちはわかってはいたが

それは、母がいるから無理だとも三人とも

幼い弟ですらわかっていた

 

休日には父の車で家族で出かける

 

田舎の小さな村の中で

四人家族の家はなかった

どこも昔ながらの大きな家で

老人夫婦がいて長男の家族がいて

たまに、長男の弟や妹すらいるような

家がほとんどで、どこも貧しく

車があったとしても農業に使う軽トラックだった