発達障害の母
私は苦笑いしながら
「う〜ん、子供だったからわからないけど
そんなことがあったとは思えないくらい
隣のおばさんには可愛がられた
それに、お隣限定じゃなくって
誰に対してもそういう類のことをしていたわ」
「でも、それって、
発達障害とは違うと思うけどなぁ.....」
「うん、でも、親を尊敬できない
子供時代を送るのは、つらいことよ」
吉川はそんな親子関係があることは理解できるが
それが友人である私のこととは
考えられない、そう、言いながら
「だって、あなたは違うでしょう?
それならいいじゃない」
そうだ、今まではそれでよかったのだ
子供はできるだけ母親には会わせない
子供が母親と二人きりにならないよう
必ず、私がそばにいるようにしていた
小さな幼稚園くらいの頃は
なんて、母親だと呆れていたし
そんな母親を幼稚園児ながら
少し軽蔑していた