発達障害の母
朝、5時半に起きると
母のベッドはからだった
母が起き出したことに全く気がつかなかった
自己権をに落ちながら
無駄に広い家の中を探す
この家は私が生まれた家ではあるが
私が生まれて16歳まで生活した場所は
この家のごく一部で
その狭い空間で家族四人が
今ならパワハラと言われそうな
父の言葉に怯えながら暮らしていた
父のために少し弁解すると
この地方の田舎では
当時、それはわりとごく普通のことだった
今になるとそのパワハラはほとんど
母に向かっていたものだと気がつき
すぐに酒に逃げていた父のジレンマにも
気がついた
その小さな家は
私が30年ぶりに帰って見た時
立派な大きな家になっていた
昔の家は廊下で繋がる離れのようになっていて
その横に昔ながらの一部屋八畳の
天井の高い立派な部屋が4部屋の平屋が
できていた