ミキの遺産

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章子はそのまま家を飛び出した
そして、迷わず、速水の家に行った
話を聞いて速水は

「へ~小百合さんが探偵まで使って調べたの?
それはまた、進歩じゃない
それに、今、調べるなんて遅すぎね~」

そう言って笑った
章子のためにたくさんたこ焼きを焼きながら

「ラインして、たこ焼きがたくさん焼けたから
遊びに来ませんかって送りましょうか?」

章子はそろそろ、落ち着いてきて
一緒にたこ焼きを焼きながら

「うん。来ないと思うけれどね!
ママが子供だってことわかってるんだけど
どうしても、今回は我慢できなくて
それに、探偵社まで使って調べること?
それやるなら、結婚する前でしょう」

「小百合さんの母親、あなたのおばあちゃまは
調べたかったみたいだけど
おじいちゃまが止めたんですって
ほら、小百合さんの実家ってそういう
格式高い家柄でしょう?
いい悪いじゃなくって、結婚相手をしっかり調べるのは
当たり前のことなのよ
でも、小百合さん、康太さんのことものすごく愛していたから
そんなことする必要ないって
おじいちゃまが言ったのよ」

章子はそんなに父が好きだった母は信じられなかった