小百合の幸せ

イメージ 1

章子は何があっても
小百合が作ったものを食べたり
一緒に食事やお茶をしたりすることは
できるだけやってあげようと思っている
多分、母には人間として大事な何かが見えてないのだ
父がたまに母のことを、可愛そうな目で見ているのには
気が付いていた
小百合も大人になるにつれて
母には大事な何かが欠けていると思うと

一生懸命作った、お菓子や料理は
一緒に食べようと思う

「一穂のママ?
あ、この間、見たよ
すっごく綺麗になっていたでしょう
一穂もママと一緒のエステに行くんだって」

小百合は母親と言うものは綺麗である必要はないと思っている
何処に出ても夫や子供の恥とならないように
上品に、それなりの値段の物を着ていればいいと思う

「ええ、小学校ぶりだったけど
上から下までブランドで揃えて
スタイルもよくなってたわ」

小百合の最近の悩みは、少し太ってきたことだ
自分の母を見ていると、小太りでふっくらした
おばあさんになっているのだから
多分、自分もそうなるとは思うが
康太が通っているジムに行くのは
何となく恥ずかしい