小百合の幸せ

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今まで一生懸命信じていたことが
バラバラと壊れていくのに
それが人に褒められたり
章子の幸せになったり
少しも意味が解らない
章子のことも康太は当然反対するものと思っていたけれど
みぃのところに就職させたり
とにかく、今は自分が家族の中でどの位置に立っているかが
全くわからないのだ

母の教えられたとおりのことには一つもなっていない
それなのに母の前で愚痴ると
『もっと、素敵なことになっているじゃない!』
そう、言ってくれる
何処が、もっと素敵なのだろう

紅茶は案の定、美味しくない
ぼんやりとしていると

「あら、小百合さんじゃない?
お一人?ご一緒していいかしら
今、お買い物が終わって帰るとこなんだけど
なんだか疲れちゃって」