小百合の幸せ

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康太は章子の話を聞きながら
みぃからも雅紀については安心するように
言われている
祐介とは離婚したが、彼の能力は誠実で本物
その彼が雅紀に心酔しているのだから
章子は今、結婚しても専業主婦になれる

「良かったな~それで、どうする?」

「大学には行くわ
教師になりたくてなろうって思ったわけじゃないから
家政科とかにする
生きたくないけど、どうせ、ママが大騒ぎするでしょう?
仕方ないわ
いい加減言うこと聞かないとママが壊れちゃうかも」

康太は頷いた
世の中の真実に目を向けない
それは幸せなことだったかもしれないが・・・

『え?だって、犯人が悪いでしょう』

小百合はまっすぐである
どこかの有名大学のサークルの男たちが
新入生に酒を飲ませてレイプした事件
もちろん、全面的に男たちが悪い
社会が教えてくれるのはそこまでだ
家庭ではそこからを教えなければならない
『もちろん、悪いのは男たちだが
女の子も一人でその中に入って酒を飲んではいけない』
『暗い夜道を一人で歩かない』
『男と二人きりでホテルに入ったら
そう言うことになるかもしれない危険性がある』