速水の悩み

「どうして、この生活が無理になったの?」

タケオは真っ赤になった
速水は面白半分に、

「何、素人の子でも好きのなったの?」

頷いたタケオは今までの人間とは違った
それはシャイで優し気でそして、透明な少年のようだった

「タケオってもしかして、まだ、十代なの?」

それも、恥ずかしそうにうなずく
速水は笑いながら

「一番最初に私をひっかけようとして『雌猫』
みたいなこと言ったのは、私と割りない中になって
お金を引き出したかった
そして、この世界から足を洗いたかったってわけ?」

タケオはその辺りの高校生のように
また、頷いた

速水はそのことを怒りはしなかった
いや、お金を上げるのは簡単だ
今の速水ならば、彼に
『じゃ、これで、頑張りな!』そう言って
百万くらい上げるのは何でもないことだ