康太の深淵

すると、父親の方が
一人で追いかけるように

「あ、そこら辺でお茶でもどうだい
あいつがいると話はできないからね」

そう言って誘った
康太は驚いたが一緒にコーヒーを頼むと

「何かミツホに不満があるんじゃないかね?
私はミツホは可愛いが
まぁ、ちょっと、普通じゃないというか
妻も少しそういうところがあってね
自分がいいと信じたこと以外は
聞く耳は持っていないから
妻の前でこの話はできないのだが」

康太はミツホの様子をなんと言っていいか
困ってしまった
いや、学力は普通以上だから
金銭的な計算や漢字なども書けるし
生活する上で困ることはない
ただ、自分がイライラするのだ