カードを渡したけれど
自分なりに考えて使っているのだろう
康太が驚くような金額は使わない
しかし、相変わらず料理はひどかった
まず、数品並べようという気はないようだった
ミキはお金がなくても
二、三品は豆腐やこんにゃくを工夫して
一汁三菜くらいにはしてくれたが
テーブルには白飯と肉
肉といえばすき焼き味
肉のみ、野菜は一切入っていない
掃除は見えるところだけ
引き出しの中、椅子の下、部屋の隅
埃は溜まるばかり
康太も黙ってその辺りはやるのだが
仕事が深夜を回らなけりゃ帰れない
なんて日が続くと
部屋はぐちゃぐちゃだ