その先

そんな日が続いて

充くんはすぐに私の好敵手になった

開成のお兄さんにお礼の手紙を書くと

私たち2人からの手紙に感心して

いろいろいらない本を送ってくれた

充くんは中学を卒業したら

奨学金で高校に行って

お兄さんが東大ならば

僕も行くと張り切っていた


そんなある晩、おばあさんが

怒鳴り込んできた

お婆さんは高そうなスーツを着て

首飾りもしていた

私は前の汚いシャツに古いエプロン姿を

思い出して

お金って怖いとつくづく思った