その先

風呂から上がって
充くんは私の部屋に来た

「何やってるの?
まだ、開成のお兄さんの問題、
やってるの?」

「うん。やってみる?
私だいぶ進んだんだよ」

「花、すごいな!
別に中学受験するわけでもないんだろう?
大学に凄いとこに行きたいとか?」

私は首を振った

「全然!ずっと、この村にいる
ここが好きなの
で、勉強もゲームよりも好き
勉強してれば親も安心だし
学校の勉強はよくできるようになるし
何よりただ、楽しいの」

充くんは問題を返しながら

「僕はいい!勉強したって
もう、どうにもならないんだ
アイツ、猫なんか殺してないで
うちの婆さん、殺してくれればいいのに」