その先

イケメンでもあれば

女子高生満載の電車の中だ

すぐに噂になっただろうし

少し生意気なら、元気な男子高校生から

難癖をつけられたのかもしれない


でも、彼はいかにも中卒で

いかにも田舎出で

ここは田舎だったが、その中でも

山奥から出てきている感じ

私たちの高校がある小さな町の

工場にでも勤めている感じだ

服も繋ぎに古い誰かのジャンパーを

もらって着ているようだった


その彼が大体、私の近くに毎日立っている

別に、私目当てとかじゃない

賑な明るい高校生から

離れていたかった私の場所が

その同じ目的の彼と同じだっただけだ