その先

あの、訳のわからない

お婆ちゃんと関わって生きるより、

よほど幸せでした

こうして、好きな仕事にもつけたし

あ、もう直ぐ、結婚するんです

結婚式にはぜひ、来てくださいね」


全てが思ってもいなかった展開で

澄子ちゃんにとっては

幸せな話のはずだ

生き別れた息子は、父の元で

立派に育ち

澄子ちゃんを歓迎してくれていた


私も澄子ちゃんと帰りながら


「いいわねぇ、信行君、しっかり者だし

結婚式が楽しみじゃない?

それより、何より

あなたが愛した彼は

あなたのこと

本気で愛してくれたんじゃない?

幸せでしょう?」