その先

「それで、どうなったの?子供は?

ここで育てたの?」


澄子ちゃんは眉を潜めながら


「病院で生まれたその日に

母がどこかに連れて行って

誰かにあげたらしいの

それ以来、私はその子がどうなったか

何もわからないのよ」


私は流石に堪忍袋の尾が切れた


「何言ってるのよ!

好きになった人との子供でしょう?

母親ならば、気になって仕方がないはずよ

ね、何も母を名乗ることはないと思うけれど

これからでも探しましょうよ

気にならないの?

男の子?女の子?」


もう、私の方が気になって仕方がない