その先

「そのうち、父が部下の女性と
付き合っているのがわかって
母は半狂乱!
父は母と離婚してその方と
一緒になるから、私にも一緒に
来て欲しいって言ったの
そう決まって、私もその方に会って
まるでお姉さんのように私に接してくれて
すごく良い方だったわ
私もそうしたいと決めようとした矢先に
母の方の祖母が亡くなってね
その祖母が私に死ぬ間際に
『お母さんのところにいておくれ!』
なんて遺言のように言ったの
私、そう言われて残るしかない
そう思ったんだけど
それがそこから今までの
苦しみの始まりだったわ」