その先

東京に出てくるまで

この住所が一体どんなこところなのか

想像もつかなかったが

嫁のおかげで、東京は人間の棲み分けが

田舎よりも凄いことを知った

山の手、下町、おしゃれな商業地区

年寄りだらけ、そして、若者だらけ

澄子ちゃんの、私が持っている住所は

相当な山の手で

さすが、あのお母さんが田舎に来たときに

悲観したものだと納得した


スマホ片手にその住所に行ってみると

立派な家が建っていた

そして、驚いたことにそこの表札は

澄子ちゃんの当時の名字のままだった