その先

一年生の夏休み

近所の家に都会からやって来た

中学生がいた

村のものには分からなかったが

中学は公立とかでは無く

開成中学だとその親戚は自慢していたが

その事の価値など誰も知らない


それが、澄子ちゃんの家だけは

それがどれだけ凄いことか、よく知っていた

それで、澄子ちゃんの母親は

普段村の人にはしないくせに

美味しいクッキーを作ったからと

澄子ちゃんを連れてその家を訪ねたりしていた


まぁ、村の子供たちは

開成とかは分からずとも

村に新しくきた人間には興味津々で

その家のまぁちゃんという

小学三年生の子供の家に

遊びに行った

だからその夏はまぁちゃんが大人気だった