その先

アイウエオや1足す2から始めている

澄子ちゃんに比べて

ずいぶん難しい本を読まされていた私は

元々、そう言うことが

好きだったこともあって

いろんなことをどんどん覚えて

教え方が下手で、あまり知識のない

母親に愛想を尽かし、そのうち父に

なんでも教えてもらい、

父に教えてもらうことも

物足りなくなって来た


澄子ちゃんの家は

私のことなど知らないまま

一生懸命勉強させていたのだが

いよいよ小学校が始まると

びっくりしたらしい


村の子供たちは幼稚園にも行かないし

親も勉強なんかできはしない

当然、澄子ちゃんが一番だと思っていた