2020-02-07 ひとつ先 そんな風に固定観念を押し付ける間違った常識が、世の中に蔓延っていたそんな時代だった田舎の貧乏人は東京の私大になんか入るわけがない嫁は私たちの家を見てすぐに愛想笑いをしながら帰っていったそれでも、婚約を破棄しなかったのは息子を手放せないほど愛していたのだろうそんな愛も孫が生まれて子育てが始まると消えてしまった息子や息子の実家への遠慮なんかひとつもなくなったもちろん、私たちは何一つ口は出さない彼女は一生懸命、自分と同じようにトミーを育てるために持参金を取り崩し実家にかなり、お金を融通してもらったようだ大企業のサラリーマンとは言え貯金も財産もない息子には小学校から私立なんてとても無理だ