誘惑の花

俊哉に会ってみたいと思っていた気持ちが

まさか、死んでいたなんて!と言う気持ちになり

そして、その娘に会ってみたい気がした

 

「さぞ、美しいお嬢さんだったんでしょうね」

 

美奈子は思い出すのも嫌そうに

 

「まぁ、旦那に似ていましたからね

でも、男の子で奔放なのは

取り返しが聞くけれど

女の子は取り返しがつかなくて

ここには住めなくなっちゃいましたからね~」

 

「もう、会いたくはないんですか?」

 

少し踏み込んで聞いてみる

 

「ええ、もう、ごたごたはごめんです

二番目の娘が亡くなったのも

半分はあの子の責任ですから」

 

そう言って、さっさと帰って行った

本当に嫌な思い出なんだろう

でも、会ってみたい

ただ、京子はあってみたかった

今、俊哉に通じているのは、その子だけなんじゃないかと思った