誘惑の花
それから、二人の関係は京子の子供が生まれるまで
続くことになる
俊哉は三人の子どもができ
家庭内は幸せに満ちていた
美奈子は俊哉が田舎では破格なほど
稼いでくれることに満足して
ある程度遊ぶのは仕方がないと思っていた
子供の世話で手いっぱいって言うのもあるし
俊哉が結婚してから思いのほか、誠実で
家族を大事にしてくれるから
東京に仕事に行った時に、少し遊ぶくらいは
と思い始めていたのだ
その相手が風俗とかではなく
昔あの喫茶店にいた京子という女だとは
思ってもいなかった
京子は東京のサラリーマンと幸せな結婚をして
それから二年後に子供が出来たので
さすがに、子供ができると不倫なんかしている
親にはなりたくないと考えたのだ