おばさんであること

だれもが、そう、注意してくれた

高校を出たばかりの満里奈にはわからなかった

満里奈は中学受験で女子高に六年間通って

その間も祖父に固く守られていた

それでも、自分では家庭教師との秘め事なんかもあったから

そんなにまじめなお嬢様ではないと思っていた

それに、満里奈のほうが積極的に

俊介がどの女の子にも声をかける

 

「電話番号を教えてよ!」

 

の言葉に

 

「お店終わってから、国道沿いのバスで待って」

 

そう待ってましたとばかりに答えた