発達障害の母

母には物をあげることによって

友人だと思いたい人間がたくさんいるし

その人たちがすべて母から物をせしめることを

目当てにうちに来ているとは思えないが

私が自分が子供の頃には買ってもらえなかったお雛様

ももちろん買ってもらっていないからと

少し奮発して50万ほどのものを送ったのだが

それも無くなっていた

 

あげたものは仕方がないが、母の目のなさにも涙が出そうだ

 

「ああ、あれね、京ちゃんのところに赤ちゃんが生まれて

女の子なのに、あそこってお金の苦労ばかりでしょう?

旦那さんがパチンコ狂いだしね

でも、あんまり高いものなら私も考えるけど

バスに乗ってK市の人形展を見に行ったら

1万前後で売ってたから、まぁ、いいじゃない」

 

私自身はお金の値段のことなど口にするのは

はしたないことだと思っていたから

言わなかったのだが、その辺りの目が母にあると思っていた

私がばかだったのだ