ネコがやってくる
朋ちゃんはうちの中、子供部屋、私たちの寝室まで
遠慮なく見て回ると
うらやましそうに
「あ~ちゃん、すごいね。
あのお母ちゃんで東京でこんな風な生活ができるなんて
頑張ったんだね」
朋ちゃんも雅ちゃんと似たところはある
でも悪気はないのだ
ネコですら
「あ~ちゃん、ほんと頑張ったんだな
そういえば、昔からおばちゃんのことバカにされないように
勉強、頑張っていたからな」
そんなことを言う
村では当たり前すぎて口にしたって
私は傷つかないと思っているのだろう
村で長年暮らしていると当たり前すぎて
別にどうといことではないようになっているが
私はそのコンプレックスからまだ、解き放されてはいないのだ